EP剤 (極圧剤) |
EPはイオウ系、、塩素系、リン系、有機金属塩系などの極圧剤です。
原子力などのステンレス製品には、使用を規制されている。
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塩素化合物 |
極圧剤です。塩素化パラフィン(切削・研削油など)・塩素化ジフェニル・塩素化メチルエステル等 |
FM剤 |
摩擦調整剤 (フリクションモディファイヤ)
固体潤滑剤、(有機)モリブデン系など
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グリッドメタル(軸受け) |
鋼板を裏金にし、摺動面に格子状の溝を持つ金属層を持つ軸受け。
金属層は銅、銀、または銅−鉛などで、その上にハビットメタルと呼ばれるスズ、鉛合金などの 柔らかく潤滑性のある金属で覆われている。
溝の本数は1インチあたり20−50本で、深さは0.008−0.024インチぐらい。
この溝によって柔らかい表面層メタルとの接合強度が増し、軸とのなじみを持ちながら優れた 耐荷重性能を得られている。
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エロージョン |
1.液体や気体に硬い固体の粒子が含まれているとき、その流体が固体表面に損傷を与える現象
2.流体、混相流れ、液滴、固体粒子が繰り返し衝突する事で、衝撃的、機械的な外力を受けた 材料表面が損傷を受け、その一部が脱離する現象。
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高周波焼き入れ |
焼き入れ方法、高及び中周波誘導電流によって変態点温度以上に加熱し、急冷させる。 短時間なので脱炭や酸化がない事、部分的に焼き入れできることが特徴。 |
水素化精製法 |
固体触媒を使って、高粘度指数オイルを作る方法。
環状・芳香族系の炭化水素はエンジンオイルとしては一般的に安定性に欠けると言われ、飽和炭化水素にする事でオイルにふさわしくなります。水素化されたオイルはミネラルベースオイルなのですが、粘度指数が高く、蒸発も少ないことで添加剤量を少なくでき、せん断安定性を高める事になります。
多環式芳香族炭化水素(PAH)は自然界でも動植物の分解過程で生じ、地層中で分解して炭素環が切れ、パラフィン系=飽和炭化水素に変わって行くのですが、その過程を触媒で早めて作る事になります。特に粘度指数を高めたものは高度水素化精製法ででき、オイルのコスト削減になりますが、5w以下の粘度は難しいとされます。
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ひまし油 |
「ひま」の種子から取れる油で、リシノレイン酸のグリセライドが主成分。 |
コンタミネーション |
油圧系、潤滑系に混在する水分、空気、固体物質などの意図しない(汚染)不純物をさす。 |
結晶性高分子 |
代表的にポリエチレン、ポリイソブチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリオキシメチレン、 ポリエチレンテレフタレート、ナイロン66、ポリペプチドなどがあり、加工条件で 結晶度を制御することで、材料の特性を変化させることが出来る。 |
アーチャードの法則・摩耗式 |
固体同士の無潤滑下のすべり摩擦において、摩耗体積が荷重とすべり距離に比例する事をあらわす経験則。 |
ISO粘度グレード |
ISO(国際標準化機構)によって制定された工業用潤滑油の粘度区分 |
潤滑モード |
1.流体潤滑
弾性流体潤滑
2.部分弾性流体潤滑
混合潤滑
3.境界潤滑
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くさび膜効果 |
流体潤滑状態で、オイルなどが狭くなっている部分に、その粘性で引き込まれて油圧が発生し、油膜が負荷能力を持つ。
普通は軸受けなどのジャーナルがオイル膜に浮いて流体潤滑になる現象を
指すことで説明される。流体のレオロジー特性が支配的となり摩擦係数は1/1000
オーダーになり摩耗も著しく低減する。ただし始動時点ではこの油膜効果はない。
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塑性(そせい)変形 |
材料の降伏点を上回る力で変形をさせた場合に起こる永久的な変形
圧延加工、伸線加工、鍛造加工も塑性変形です。
塑性加工時に発生する熱が、酸化皮膜を形成する温度まで達します。
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弾塑性流体 |
応力が弾性限界までは弾性的な性質を示し、それを越えると塑性を示す流体。
弾性流体潤滑におけるオイルのせん断挙動に関係します。
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増ちょう剤 |
グリースの成分で、液体潤滑剤の中に分散し3次元的構造を作り、半固体状にする 作用を持つ物質。
通常、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウムなどの「金属石けん」が 用いられるが、耐熱性などが要求されるときには、各種コンプレックス石けん、ウレア 化合物や有機処理されたベントナイトなどの非石けん基の増ちょう剤も用いられる。
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チキソトロピー |
分散系の時間依存性の一種で、超音波による振動や、剪断を受けると時間と共に軟化・液化するが、放置しておく(静止する)と 再び固化する(元の戻る)ゲルの性質。
そう言った流体はチキソトロピー流体と言い、グリース、乳化油、ペイントなどがある。
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攪拌(かくはん)損失 |
回転または往復動する部分が油面と接触することによるエネルギー損失 |
界面 |
2つの相(気体、液体、固体の間)の接する相の境界。
この界面には界面エネルギーが存在し吸着・ぬれ・界面電気現象・触媒作用などの現象が起こり、各相の内部と異なる物理的・化学的性質が現れる。
界面反応は不均一反応で、摩擦表面と潤滑剤との界面で起こる化学反応による生成被膜は、摩擦・摩耗などの低減に重要です。
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界面活性剤 |
分子内に親水基と親油基を持つため、界面に吸着して、界面張力を著しく低下させる働きを持つ物質。水溶液中での解離イオンの性質により、陽イオン(カチオン)、陰イオン(アニオン)、非イオン、両性界面活性剤に分類される。
潤滑油添加剤として用いられる場合は、清浄性、さび止め性、油性、水分離性、乳化性、分散性、泡立ち性などに関与する。
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滴点 |
グリースを規定の容器で加熱した場合、高温で液状になり滴下し始める温度。
リチウムグリースで190−200度C、耐熱グリースで250度C以上になる。
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