潤滑油のイロハ テフロン系について
特徴
テフロン系の潤滑油は摩擦係数の低さ(0.015〜0.020)が特徴です。
テフロンはプラスチックの為、薄いコーティング膜(18ミクロン以下)が形成されます。また分子が大きく、金属表面では綿密で滑らかな皮膜となります。よってスベリやすくなります。
上記の理由から密封効果も期待できます。エアーコンプレッサーOILに少量のテフロンパウダーを添加すると、圧縮性能が若干(0.5〜1.5)回復します。
問題点
粉末状のため、OILに添加しても沈殿してしまいます。それを防止する為に微細化(0.1ミクロン)したり、イオン化させた製品もあります。
高温に弱く、粒子同士が結合し粒子が大きくなります。それがOILフィルターやラインを詰まられるという実害も出ています。
メーカーは極圧剤としての使用には、責任をもてないとのこと
燃焼ガスには毒性があります。
まとめ
高温、高負荷での使用には問題がありますが、研磨機のようにベアリングではなく、りん青銅などのメタル軸受けを使用した機械の潤滑には効果があります。摩擦係数の小ささとコーティング効果により、ガタが減少して、精度がよくなります。
低負荷、高速運動を行う機械の潤滑には優れています。
テフロンパウダーは金額的にも安いので、手軽に添加剤として利用できますが、用途と使い方を間違えると、トラブルの原因となります。