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潤滑油のイロハ モリブデン系について

モリブデン系潤滑剤は歴史が古く40年の歴史があります。 モリブデン単体で潤滑剤としての効果と、耐熱性に非常に優れているのが特徴です。モリブデングリスが、一般的に有名で熱間加工機械や圧延機などの圧下スクリューなどに使われています。 特徴 二硫化モリブデンと有機モリブデンとあり、グリスに添加されているのは二硫化モリブデンです。見た目はカーボンのように真っ黒です。圧延機やダムの水門のスクリュー、熱処理炉の扉など、低速や高温部の潤滑剤として多く使用されています。カジリに対して効果があります。 有機モリブデンは用途がまったく異なり、グリスではなく潤滑油に添加します。有機モリブデンは単体では潤滑性能はなく、ベアリング、内燃機関、ギヤ油、スライドテーブルなど、多彩なものに添加します。グリスではないので高速運動する箇所でも使用可能です。 金属間に発生する、局部的な高温で科学反応し、二硫化モリブデンに変化し金属面をコーティングします。金属面は黒く変色します。 科学反応を利用するので添加してから効果が現れるまで、時間を要します。機械を止めていては、添加後時間を置いてもほとんど効果は現れません。 問題点 有機モリブデンを塑性加工潤滑油に添加する場合、加工熱により二硫化モリブデンに変化し金属表面にモリブデンカラーの皮膜が形成されます。 有機モリブデンは効果が現れるまでにタイムラグがあります。 内燃機関で使用する場合は腐食性がありますので、注意が必要です。燃焼すると黄色い煙が出ます。 作業着に付着すると、真っ黒になり洗濯しても、なかなか取れません。 まとめ 二硫化モリブデンは、低速で高温高圧での使用に適しています。カジリに対して効果があります。 極圧剤・摩擦低減の効果で伸線加工などにも使用されていますが、モリブデンがコーティングされるので、最近は使用するケースが減ってきました。 原子力や電子部品用の素材としては現在ほとんどが規制されています。加工後材料を研磨する必要があり加工コストに跳ね返ってきます。しかし、パッケージに表示されていなくとも、添加剤として若干ですが添加されているケースがあります。