Googleアドワーズ
「入口」は重要です。
自分がなんで「入口」にこだわるかというと、海外へ販路開拓を始めよう!って決めたとき、とりあえず英語版のサイトを作りましたが、アクセス数なんてほぼ「ゼロ」なのです。検索サイトのクロールがカウントされるだけでした。
すこしでもアクセスされるよう、H1テキストや、METAなどを工夫し、サイト内容の更新や、デザインをいじりましたが、焼け石に水状態でした。
YahooやGoogleで自社の英語版サイトを検索しても、500位以下という結果、でこれでは誰も見れくれませんよ、英語版のサイトの圧倒的なサイト数に「ライバル多いな」って実感しました。
もうこうなると完成度などの問題では無いのです、英語版の圧倒的なサイトの数の前で、いくらサイトの内容をいじったところで焼け石に水で時間の無駄だなって考えました。
ライバル500人から這い上がるためには?
先程も書きましたが、検索サイトの順位が500位だと、さみしいことに誰も見てくれません(笑)
せめて25位くらいまでには入りたいとこですよね、だけど先ほど書いたとおりSEO対策をいくら頑張っても効果が無い現実の前で、どうすりゃいいのだろうか?
会社にアドワード広告の営業の電話がかかってきたとき、ふっと思いついてしまったのです。「地獄の沙汰も金しだい」(笑)
サイトの広告に費用をかけるなんて考えたこともなかったし、「そういえば広告費って使ってないなー」なんて思いながら、自社のサイトの宣伝に費用をかけている会社って何社あるだろうか?と考えました。
弊社の場合、英語圏での検索サイトの順位が500位程度だったのですが、その500社のサイトで宣伝に費用をかけている会社ってとても少ないのでは?
だとすれば、たとえ月に1万円程度の費用をかけるだけで、「0か1」の差でいきなり上位に行ける可能性があるのではないか?
いろいろ調べるとアパレルなどのBtoCメーカーだとサイトの広告に大きな費用を使っているのですが、中小の製造業でBtoBサイトの広告に費用をかけている会社ってほとんど無いようでした。
だから少ない金額で効果的にサイトに誘導するための広告が打てると確信しました。
そしてGoogleアドワーズとの格闘が始まりました。
Googleアドワーズについて
アドワーズ広告という存在は知ってはいましたが、自分が利用しようなんて思ってもいませんでした。
取り組んだのは2010年位だと思いますが、検索サイトってYahoo派とGoogle派に分かれていたと思いますが、まあ海外だからGoogleでしょ!って軽い感じでサクッとアドワーズのアカウント申し込みました。
早速Adwordsのホーム画面を見るとこれが全く意味不明な専門用語ばかりで訳が分からないので、結局1か月ほど放置していたらGoogleから電話がかかってきて「不明なことございますか?」って聞かれたので「使い方がわからないので放置しています。」って言ったところ、「では私が基本的な設定まで案内いたします」というのでとりあえずお願いしました。
とりあえずGoogleさまの言いなりですよ(笑)
とりあえず資金が入金されないとフォローができないとのことで、資金管理画面から入金してくださいといわれ、5万円も入金しました。
そして、広告を表示したいキーワードを決めてください、というのでとりあえず自社の製品をピックアップしました。
Nickel
Titanium
Permalloy
Nichrome
Inver36
42Alloy
Kovar
そして、そのメインとなる材質に検索ボリュームのあるキーワードを調べてもらい、それに形状やらなんやらをプラスすると、こんな感じに一つの材質につき5-7種類くらいのキーワードを設定することになりました。
Nickel Foil
Nickel Sheet
Nickel Strip
Nickel Ribbon
Nickel Material
とりあえず全部で50種類をこえる大量なキ−ワードが決定しました。
もう疲れてきたので、ここでも言われるがままに、適当に3行広告作って、キーワードごとに予算を設定して、はいスイッチオン!
あとは放置するだけでサイトのアクセスはザクザク増えていくと...
Googleに芽生える不信感
ここまではGoogleの担当者さんは、よくやってくれるなと思っていましたが、だんだんアドワーズ広告の仕組みがわかってくると、ムムッって思うことが出てきます。
そしてここからがGoogleと壮絶な格闘の幕開けになるとは考えてもいませんでした(笑)
もちろんかなり昔のことなので、現在はサービスも向上していると思いますが、まず5万円も入金したはずなのに、「資金の残りが少ないよ!」ってアラートが来ました。
嘘だろ?ってコントロールパネルを見ると、まだ残っているのでGoogleの担当者に連絡すると、「資金の半分がディスプレーネットワークに入金されてますね、デフォルトで50%がディスプレーネットワークに入金されるようになっていますとのこと、で、ディスプレーネットワークに入金された資金はアドワード広告に使えないらしい...
だいたいディスプレーネットワークってなんだよ(怒)
そしてお互いの信頼が崩れかけているときにまた新たな事実が分かってしまいました。
コントロールパネルを見ると順調にクリック数が増えてますが、このペースだと3万円/月の予算を半月くらいで消費してしまうのです。
そしてGoogleに対する不信感から、Googleは広告料欲しさに、無駄なクリックを増やそうとしているのでは?
そうなると、もうGoogleなんか信用できません。無駄なクリックなんていらない。
結局ITの世界で信用できるのは自分だけです(笑)
とりあえず広告の単価を1/2に下げ、30日で2-3万円の広告料を消費するように設定変更しました。
そして本当に売りたいものをしっかり選択して、キーワード設定する必要性を感じました。Googleの人が作ってくれた無駄なキーワードなんて速攻で削除です(笑)
そして、少しずつ効果的な広告にするための、広告の出し方を独自に実験していくようになりました。
システムが理解しにくかったり、Google不信になったりといろいろありましたが、癖のある奴ほど付きあうと、じつは面白い(笑)ってこともあるでしょ?
Googleの言いなりではつまんないので、自分がGoogle使ってやる!くらいがちょうどよいと思います。そう考えながらだとGoogleとの付き合いがだんだん楽しくなってきます。
クリック数至上主義の落とし穴
前回お話しをしましたがGoogleは、とにかくクリック数を増やすことが正義とばかりに、キーワードを設定してくれました。
現在○○というキーワードが月間に何千件も検索されているので、これを使いましょう!みたいな感じでね、実際にアドワーズのホーム画面のアクセス数の推移をグラフで見ると、たしかにクリック数が右肩上がりで増えているのは事実でした。
そして残高がみるみる減っていく...
だけど時間とともにクリック数の激増の高揚感は薄れてくると、だんだん違和感がむくむくと湧き上がってくるのです。
違和感の正体はわかっているのです。「問い合わせが増えてない」ということ
たしかにクリック数が増えていくのは、見ていて気持ちいいのですが目的はそこじゃないよね。
熱いクリックしか必要ない
冷静になって、このGoogleのまやかしを推理してみました。
常識的に考えれば比較的ニッチなBtoB向けの金属の素材なんて、月に何千何万なんて検索されるわけがないよね、なにか別のBtoC製品の検索とごっちゃになっているのでは?と考えました。
例えばチタンTitaniumで検索をかけると、アクセサリーから、釣り、ゴルフクラブ、加工メーカー、健康グッズなどなど、実に2千万サイト!
弊社の場合チタンの材料を売りたいのだから、「チタン+素材」とか「チタン+材料」でキーワードを設定していましたが、そこに落とし穴がありました、一見正しいと思いがちですが、そのキーワードの月間検索数の大半は、チタンの素材を使ったアクセサリーであったり、チタンの材料を使用した釣り具だったり、他業種からの検索もかなり含まれる結果でした。
そして他業種や見込み客以外からのクリック数なんてどうでもよくて、本気度の高いクリックをしてもらえるようにキーワード設定の精度を高める必要性があると感じました。
つまり潜在的ユーザーからのクリック以外は必要ないのです。結果広告費も少なくて済むので一石二鳥だよね(笑)
どんなキーワードを設定すればいいの?
この部分は自分自身もまだまだ発展途上でいろいろなキーワードを試してみたりしていますが、弊社の場合材料の調達先を探している人にクリックしてもらいたいので、その人たちがどういうキーワードで材料を探しているかな?自分だったらこんなキーワードで検索するかな?なんて頭の中でシミュレートしながら考えています。
そして悩むのが、2つのキーワードか3キーワードの組み合わせにするかですね。
2キーワードは表示回数が劇的に増えますが、3キーワードだと表示件数がかなり少なくなります。
たとえば「チタン+材料」だと表示件数が月間1万件をこえてきます。理由先ほど書きましたが、かなり多くの業種や分野からの検索があるからですね。
だから「チタン+材料+販売」とか3キーワードにすると、表示件数が月間1000回以下になってきます。当然クリック数も激減して寂しくなります(笑)
が少なくとも「販売」とキーワードを打ち込んでいるのだから、それに興味がある人ということになります。あとはそれで表示される3行の広告をどれだけ熱くできるかの問題になってきますね。
Googleアドワーズは、最適化できれば月3万円程度のコストで確実に効果があります。
だけどキーワードの設定が悪いと5万円使っても効果があまり無かったり、なんだか一つの学問として考えていくとなかなか面白いですね。
とりあえず営業マンを一人雇うよりコストがかからないので、チャレンジしてみてはどうでしょうか?
アドワード広告の代理業務をする会社から営業の電話が良くかかってきますが、クリック数のことばかりで中身がないんだよ!と思いつつ、へーって思うこともありつつ、もう少しアドワード広告について勉強したいなと考えています。